【一人暮らし】自炊と宅配弁当どっちが安い？元弁当屋が隠れコストを完全計算

「自炊こそ正義」「食費2万円が平均」… そんなネット上の言葉を信じて、疲れた体にムチを打ってキッチンに立っていませんか？

でも、元・弁当屋オーナー兼、経理歴20年の「数字のプロ」として、一つだけ残酷な真実をお伝えさせてください。

はっきり言います。 一人暮らしにおける「なんとなくの自炊」は、実は最もコスパの悪い『赤字事業』です。

「そんなはずはない、スーパーで野菜を買ったほうが安いに決まってる！」
そう思われた方こそ、この先を読む価値があります。

実は、総務省のデータによると、一人暮らしの食費平均は月43,941円（出典：総務省統計局「家計調査（単身世帯）」2023年） もかかっているのが現実です。多くの人が「自炊マジック」にかかり、思ったほど節約できていないのです。

今回は「料理の楽しさ」といった感情論は一切抜き。スーパーのレシートには載らない「隠れコスト」まで含めた、一人暮らしの本当の損益計算書（決算書）を公開します。

これを読めば、あなたの「節約の常識」は180度変わるはずです。

自炊が安いとは限らない！家計簿に見えない「3つの隠れコスト」
【徹底比較】一人暮らしの「カレー自炊」vs「宅配弁当」シミュレーション
元弁当屋が震える「廃棄ロス」と「水道光熱費」のリアル
戦略的アウトソーシングで一人暮らしを黒字化せよ
【目的別】経理マンが選ぶ！まずはこの2つをチェック
まとめ：自炊という「業務」を見直して、人生の黒字化を

自炊が安いとは限らない！家計簿に見えない「3つの隠れコスト」

「節約のために毎日自炊を頑張っているのに、なぜかお金が貯まらない…」そんな悩みを持っている方は、おそらく家計簿に「ある重要な項目」が抜け落ちている可能性があります。

ここで、経理のプロとして少し専門的な話をします。みなさんは、自分の家計の「損益計算書」を作ったことはありますか？

「うわ、損益計算書？難しそう…」と身構えないでください。やることは至ってシンプル。

家計を一つの「会社」に見立てて、本当に儲かっているか（黒字）、損しているか（赤字）をチェックするだけです。

実は、多くの人が信じている「自炊のコスト」と、プロが見ている「本当のコスト」には、決定的なズレがあります。ここからは、レシートには載らない「3つの隠れコスト」について解説します。

スーパーのレシート（材料費）だけ見ていませんか？

まず、一番の勘違いがこれです。スーパーで野菜や肉を買って、「今日の夕食は300円で済んだ！コンビニ弁当より200円も浮いた！」と喜んでいませんか？

経理的に言うと、これは「売上原価（材料費）」しか見ていない状態です。

会社経営で言えば、「材料費だけ計算して、従業員の給料や工場の電気代を計算していない」のと同じ。

これをやってしまうと、会社はあっという間に倒産します。経営用語で言うところの「粉飾決算（数字のごまかし）」です。

冒頭で、一人暮らしの食費平均は月43,941円とお伝えしました。「えっ、私はそんなに使ってない。外食もしないし関係ない」と思いましたか？

しかし、このデータの内訳を見ると、ある「残酷な現実」が浮かび上がってきます。 実はこの4.4万円のうち、約4割は「外食・惣菜代」が占めているのです。

これは何を意味するか？多くの人が「節約しよう」と自炊を始めても、結局は仕事で疲れて外食やコンビニ惣菜に頼ってしまい、知らず知らずのうちに平均コストを押し上げているという証拠です。

「純粋な自炊」を毎日継続するのは、それほどハードルが高いことなのです。そして、たまにする自炊でも、私たちは次のような「見えないコスト」にお金を吸い取られています。

家計を蝕む「光熱費・廃棄ロス・時間単価」の正体

では、具体的に何が見落とされているのか？経理用語を使うと難しく聞こえますが、要はこういうことです。

私たちが支払っているコストには、以下の3つの「見えないオバケ」が潜んでいます。

1. 変動費（水道光熱費）

料理をすればするほど、ガス代や水道代がかかります。特に冬場の煮込み料理やお湯での皿洗いは、チャリンチャリンとお金が消えていく「課金ゲーム」のようなものです。

自炊派の人でも、これらはまとめて口座から引き落とされるため、料理をしているその瞬間に「お金を使っている」という感覚が麻痺しやすいのです。

2. 特別損失（廃棄ロス）

冷蔵庫の奥でシナシナに干からびた人参や、使いかけで黒ずんでしまったキャベツ。いつの間にか賞味期限が切れたドレッシング。

これらは単なる生ゴミではありません。

会計上は「現金をドブに捨てた」のと同じ、手痛い特別損失です。一人暮らしで食材を100%使い切るのは、私の長年の一人暮らしの経験上、実は至難の業なのです。

3. 機会損失（時間単価）

これが最も大きく、かつ見落としがちなコストです。買い物に行き、献立を考え、調理し、片付ける時間。

もしその時間を「副業」や「休息」に使っていたら？ 失った時間の価値を計算に入れないのは、自分という従業員を「タダ働き（サービス残業）」させているのと同じです。

次章では、これらを全て金額に換算して、「カレー1杯」の本当の値段をシミュレーションしてみましょう。

【徹底比較】一人暮らしの「カレー自炊」vs「宅配弁当」シミュレーション

それでは、いよいよ具体的な数字で決算を出してみましょう。今回は、一人暮らしの自炊でありがちな「カレーライス」を平日夜に食べた場合でシミュレーションします。

条件は、「A：スーパーで食材を買って作る自炊」と「B：レンジで温めるだけの宅配弁当」の対決。あなたの時給価値は、東京都の最低賃金を目安に「1,200円」と設定します。

条件設定：平日夜に「カレー」を食べた場合の全費用

まずは、お財布から出ていく表面上の「現金支出（キャッシュ・アウト）」を見てみます。

【A：自炊カレーの場合】
材料費は、肉・野菜・ルー・米を1食分に換算して約350円。（実際はもっと買いますが甘めに見積もります）。ここに、煮込み時間のガス代と、油汚れを洗う給湯代の約60円が加算されます。

一人暮らし時代に実際に私が作ったカレー。
具材を煮込むと美味しいですが、時間とガス代は溶けていきます…。

【B：宅配弁当の場合】
noshやワタミなどの送料込みの平均価格として約700円。調理はレンジのみなので、電気代は約1円です。

ここまでの勝負なら、「自炊（410円） vs 宅配弁当（701円）」。自炊の方が300円ほど安く見えますね。

しかし、実際の「作業風景」を比べてみるとどうでしょうか？

ここからが「経理屋」の出番です。この「労力の差」を、最も高額なコストである「人件費（あなたの労働時間）」として計上します。

【計算結果】現金支出はトントンでも「時間単価」で自炊が大赤字

カレーを作る工程を想像してみてください。スーパーへの往復とレジ並びで30分。野菜を切って炒めて煮込むのに40分。そして食後には、あのベトベトの鍋と皿を洗うのに10分かかります。 合計で約80分（1.3時間）の労働です。

一方、宅配弁当は「レンジで5分待つだけ」。その間、あなたはスマホを見ていてもお風呂に入っていてもOKです。

これを時給1,200円でコスト換算すると、衝撃の結果が出ます。

いかがでしょうか。「自炊カレー」の本当の原価は、実は1杯2,000円を超えているのです。

「自分の時間はタダだから計算しなくていい」それは、ブラック企業が従業員に「サービス残業」を強要するのと同じ理屈です。

「いやいや、そうは言っても、料理しなければ1,600円もらえるわけじゃないでしょ？」「財布から現金が減らないなら、やっぱり自炊の方が安いじゃん」

そう思うかもしれません。その感覚は正常です。でも、経理マンとしてこれだけは言わせてください。 「あなたの体力と時間は、消耗品です」

その80分を自炊に使わず、副業に使えば、実際に1,600円稼げたかもしれません。あるいは、その80分を睡眠や休息に使えば、翌日の仕事のミスが減り、将来の昇給に繋がったかもしれません。

「自炊をすることで、本来得られたはずの利益（お金や健康）を失っている」

これを「機会損失」と呼びます。目に見える現金だけでなく、この「失った可能性」まで計算できるのが、賢い経営者（一人暮らしの達人）なのです。

あなたは、たった300円の現金を節約するために、1,600円分の価値がある「自分の自由時間」を捨ててしまっている。これが、一人暮らしの自炊が「赤字事業」であると断言する理由です。

元弁当屋が震える「廃棄ロス」と「水道光熱費」のリアル

前の章では「時間コスト」の話をしましたが、ここからはもっと直接的な現金の流出についてお話しします。

私はかつて、弁当屋の経営をしていましたが、飲食店の現場において「食材廃棄」と「水道光熱費」は、利益を食いつぶす二大天敵です。これらに対する感覚が、プロと一般家庭では少しズレていると感じることがあります。

キャベツの廃棄は「現金の特別損失」である

冷蔵庫の奥でシナシナに干からびた人参や、使いかけで黒ずんでしまったキャベツ。いつの間にか賞味期限が切れたドレッシング。

これらを捨てる時、あなたはどんな気持ちになりますか？「あーあ、もったいないことしたな」そう思いながら、生ゴミとして処理していませんか？

元弁当屋の私からすると、その光景は恐怖でしかありません。なぜなら、それは野菜を捨てているのではなく、「財布から現金をちぎって捨てている」のと同じだからです。

経理用語で言うなら、これは「特別損失」。何の価値も生まないまま、純粋に資産が消滅した状態です。

「たかが野菜の切れ端でしょ？」と思いますか？

農林水産省のデータによると、日本の家庭から出る食品ロスは、国民一人あたり「毎日おにぎり1個分（約103g）」（消費者庁「食品ロス削減関係参考資料」）にもなります。

これを金額に換算すると、どうなるでしょう。毎日100円玉を1枚、ゴミ箱に捨てているのと同じです。「年間36,500円の現金をドブに捨てている」と言われたら、ゾッとしませんか？

一人暮らしで食材を100%使い切るのは、私の長年の一人暮らし経験上、実は至難の業です。自炊をする以上、この「見えない廃棄コスト」は常に発生し続けているのです。

冬場の洗い物、お湯と一緒に「数十円」が流れていく

もう一つの見えない敵が、洗い物です。特に、カレーのような油汚れを冬場に洗うシーンを想像してください。冷たい水で洗うのは不可能なので、給湯器の設定温度を上げて、ジャバジャバとお湯を使いますよね。

総務省のデータでは、一人暮らしの光熱費は冬場（1〜3月）にピークを迎えます。 平均でも月1.6万円を超え、寒冷地やプロパンガスの物件では月2万円〜3万円に達することも珍しくありません。（総務省統計局 2023年家計調査）

夏場との差は1万円以上。この差額の正体は、暖房費と「お湯を作るガス代・電気代」です。

給湯器でお湯を出しながら食器を洗うと、1回あたり数十円のガス代がかかると言われています。 1日2回洗えば、それだけで月1,000円〜2,000円以上の出費。プロパンガスの物件ならさらに跳ね上がります。

まさに、蛇口からお湯と一緒に「チャリンチャリン」と小銭が排水溝へ流れている状態です。

一方、宅配弁当はどうでしょうか？食べ終わった容器は、軽く水ですすいでゴミ箱へポイ。 「水道光熱費ほぼ0円」。

この差は地味ですが、毎日のことなので、月単位で見るとバカにならない節約効果を生み出します。

戦略的アウトソーシングで一人暮らしを黒字化せよ

ここまで、数字やデータを使って「一人暮らしの自炊がいかに赤字になりやすいか」を証明してきました。

「じゃあ、もう二度と料理はしちゃいけないの？」
「自炊が好きな私の気持ちはどうなるの？」

そう思った方もいるかもしれません。安心してください。

私は自炊を全否定したいわけではありません。元・弁当屋オーナーとして、料理の楽しさや素晴らしさは誰よりも知っているつもりです。

私が提案したいのは、「0か100か」ではなく「使い分け」です。

経理的に言うと、「不採算部門（平日の自炊）」を外部委託（アウトソーシング）して、経営を黒字化する戦略です。

平日は「経営者」として弁当を選び、週末は「趣味」として料理を楽しむ

会社経営において、社長がオフィスのトイレ掃除をすることはありません。それは社長が偉いからではなく、社長の時間は「会社の未来を考えること」に使うべきで、掃除はプロの清掃業者に任せた方が、会社全体の利益（コスパ）が良いからです。

あなたの一人暮らしも同じです。あなたは、あなたの人生という会社の「経営者」です。

平日（疲れている時）： 仕事でクタクタな状態で、効率の悪い自炊をするのはやめましょう。それは「赤字事業」です。ここはプロ（宅配弁当）にアウトソーシングして、コストと時間をカットします。
休日（余裕がある時）： 時間と体力がある時に、好きな音楽でも聴きながらゆっくり料理をする。これは「労働」ではなく、あなたの心を豊かにする「福利厚生（趣味）」です。いくらコストをかけてもOKです。

「平日は経営者としてドライに判断し、週末は趣味人として料理を楽しむ」 このメリハリこそが、現代の一人暮らしを長く、賢く続けるコツなのです。

これは以前私が休日に作った唐揚げときゅうりの漬物。
時間がある時に作る料理は、最高に楽しい娯楽（福利厚生）になります！

浮いた時間は「未来の利益」を生む投資に使おう

宅配弁当を利用することで、1食あたり約1時間の自由時間が生まれます。これは、お金で買った貴重な時間です。ぜひ「未来への投資」に使ってください。

副業をする： 空いた時間でパソコンに向かえば、弁当代以上の利益を生み出せるかもしれません。
勉強や読書をする： スキルアップして本業の年収が上がれば、数百円の節約なんて誤差になります。
しっかり寝る・お風呂に入る： これが一番大切かもしれません。体調を整えて翌日のパフォーマンスを上げることは、立派な「人的資本への投資」です。

目先の数百円（小銭）を守るために、あなたの貴重な時間と体力をすり減らすのは、もう終わりにしましょう。

「時間を買って、人生の質（QOL）という総資産を増やす」 これこそが、数字に強い人が実践している「本当の節約」なのです。

【目的別】経理マンが選ぶ！まずはこの2つをチェック

「理屈はわかった。じゃあどれを選べば失敗しないの？」という方へ。

世の中にはたくさんの宅配弁当がありますが、元弁当屋兼経理マンの視点で、「原価率（コスパ）」と「投資対効果（ROI）」が最も優れていると感じた2大サービスを厳選しました。

まずはこのどちらかの「実食レビュー」を読んで、自分に合いそうか確かめてみてください。

とにかく安く済ませたいなら「ワタミの宅食ダイレクト」

【ワタミの宅食ダイレクト】は「業界最安値クラス」の圧倒的なコストパフォーマンス。送料などの固定費を抑えたい「コスト管理重視」の人に最適です。派手さはありませんが、毎日食べるならこの「堅実さ」が最大の武器になります。

経理マンの評価ポイント

1食390円〜という圧倒的な試しやすい価格設定
送料の負担が少なく、長期的な固定費を下げられる
味付けが家庭的で、毎日食べても飽きない「安定感」

【実食レビュー】ワタミの宅食ダイレクト10食を本音評価！美味しい点・まずい点を徹底解説

ワタミの宅食ダイレクトって美味しいの？量は足りる？口コミでは“まずい”という声もあるけど本当なの？ワタミの宅食ダイレクト　公式サイトはこちら宅配弁当大手の「ワタミの宅食ダイレクト」に興味を持った方なら、きっとこんな疑問を持つのではないでしょ...

味とメニューの豊富さで選ぶなら「nosh（ナッシュ）」

nosh（ナッシュ）は、常時60種類以上のメニューに加え、毎週3品の新作が登場します。単なる栄養補給ではなく、「外食代わりの満足感」を求めるなら、少しコストをかけてもこちらがおすすめ。選ぶ楽しさは業界トップクラスです。

経理マンの評価ポイント

60種類以上のメニューで「選ぶ楽しさ」がある
容器が紙素材で、片付け・ゴミ捨てのコストが最小限
投資対効果（満足度）が高く、外食欲求を抑えられる

【nosh（ナッシュ）口コミ徹底まとめ】良い評判も悪い評判も全部チェック！

まとめ：自炊という「業務」を見直して、人生の黒字化を

今回は、元・弁当屋オーナー兼経理マンの視点から、一人暮らしの自炊に潜む「隠れコスト」と、それを解決する「戦略的アウトソーシング」について解説しました。

最後に、もう一度だけ重要なポイントを振り返ります。

レシート以外の「光熱費・廃棄ロス・時間」を見落とさない
目に見える材料費だけで計算するのは、経営で言う「粉飾決算」と同じです。
自炊カレーは、時間単価を含めると1杯2,000円を超える
あなたの労働時間を時給換算すると、なんとなくの自炊はコスパの悪い「赤字事業」になりがちです。
平日は「経営者」として弁当を選び、休日は「趣味」として料理を楽しむ
自炊を全否定する必要はありません。「労働（平日）」と「趣味（休日）」を使い分けるメリハリこそが、賢い一人暮らしのコツです。